かつて養蚕業を営んでいたという竹内家住宅は、格子組の美しい妻面やその上にのる煙出しなどの家構えをもつ上質な農家型の住宅建築である。
　主屋は桁行5間半、梁間4間、切妻造、桟瓦葺、妻入りで、周囲に下屋を回す。前面の1階外壁は改修され、全面モルタル壁や出窓になっているが、玄関回りの構えや格子戸はそのまま残っている。
　昭和4・5年（1929・1930）頃に成立した主屋には、当初から瓦屋根が施されていたという。当時、近隣の多くの農家が茅葺き屋根を使用していたといい、周辺に瓦屋根が普及したのは戦後のことであった。

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